「自分が決める」が増えていないか

診療に加え、採用、教育、シフト、スタッフ間の調整。医院が大きくなるほど、院長に集まる相談や判断も増えていきます。責任感から一つずつ対応しているうちに、経営を考える時間がなくなることもあります。

まず、日々どんな判断が院長に集まっているかを書き出してみてください。医療上の専門的な判断と、現場の運営に関する判断では、任せられる範囲や必要な条件が異なります。

役職だけでは、任せられない

リーダーを置いただけでは、院長の仕事は減りません。どこまで判断してよいのかが曖昧だと、リーダーは結局、すべてを確認することになります。

任せる仕事について「自分で決めてよいこと」「相談して決めること」「院長が判断すること」を整理します。成果への期待に加えて、使える時間や情報、他部署との関係も確認しましょう。

相談を集める場を、決める

いつでも相談できることは安心につながる一方、すべてが都度の相談になると、判断が分散し、同じ話を繰り返すこともあります。緊急性のある相談と、定例の場で整理できる相談を分けます。

幹部との短い定例会議では、事実、課題、選択肢、決めたいことを揃えると、話し合いが行動につながりやすくなります。決定した内容は、担当と期限まで記録します。

任せた後の、振り返りをつくる

任せることは、丸投げすることではありません。最初は短い間隔で進捗を確かめ、うまくいった判断と迷った判断を一緒に振り返ります。判断の理由が共有されると、次に任せられる範囲も広がっていきます。

院長が抱え込まない組織は、院長だけが頑張ってつくるものではありません。現場の声を確認しながら、役割と対話の仕組みを少しずつ育てていくことが大切です。